- 2013年2月13日 17:41
- FUJIFILM X-E1 | Camera & Lens | Days | Monologue | Photologue | Review
1月末日。
北陸にはめずらしく朝から快晴の日だった。
ちょっと加賀、能登へ。
FUJIFILM X-E1 / XF18-55mmF2.8-4 R
今年の冬はいいタイミングで晴れる朝がない。
この日も底冷えする中、加賀「柴山潟」に足を運んだが、
あいにく日の出の時間には白山に雲がかかった。
この日は写真と言うより日の出をムービーでと思っていたがまったく無理だった...。
陽が登るとともに放射冷却で気温はさらに下がった。
夏場なら朝自転車でまわる橋立漁港に足を伸ばした。
漁の舟もなくひっそりとしていた。
底冷えで手はかじかむが水面に光る朝陽がうれしい。
看板を見つけてからやや不安になるほど雪道を走ってたどり着いた「神音」は、
温かい暖炉といろりの火が迎えてくれた。
このカフェは編集デザインで携わっている、地産地消マガジン「能登」に紹介されている。
やさしい口調で話されるご主人にも癒される。
この日は午前早くに到着したのでケーキと珈琲をだけ頂いたが、人気のカレーは次回ぜひ。
その後、七尾への旧道を走り穴水に向かうため能登島大橋から能登島に渡った。
能登島は次回廻るとしてそのままツインブリッジへ。
渡し始めたツインブリッジだがあまりの快晴に渡った先のパーキングに車を止めて少し歩いた。
この橋が出来るまでは見ること出来なかった景色だろう。
その後海岸線を走り穴水へ。
この穴水に向かう路は、これも編集デザインで携わった「彩都」創刊号に載っている
パーシヴァル・ローウェルのたどった路...。
穏やかの冬の日に一度訪れてみたかったところである。
FUJIFILM X-E1 / XF18-55mmF2.8-4 R
この日カメラはX-E1に18-55mmの標準ズーム。
いわゆるX-E1と同時発売のズームセットで、35mm換算で28mmから82mm相当の標準域。
今回このセットでじっくり撮ってみたかったのでこれ一本にした。
個人的にXシリーズはよだれの出るような単焦点でラインナップしてもらえればいいかなとも思うけど、
この標準ズームはこれはこれでかなりのこだわりを感じる。
F値はよくあるズームレンズより一段ほど明るくF2.8-F4。
当然レンズ鏡胴には絞りリングにピントリングが備わり、
このリングのトルク感、クリック感がまたたまらない(笑)。
フォーカスなど動作もスムーズでなんとも気持ちがいい。
ピントリング、絞りリングを含め、シャッタースピード、露出補正まですべて直接操作できるという、
当たり前の事だが、これが出来るカメラって意外と無い。
もちろん評価どころは操作性もさることながら写りなんだが、これまたよく写る。
自分の場合、仕事以外でズームレンズはほとんど使わない。
実際ズームレンズは便利なものではあるが、ズームでフレーミングした絵って戻ってみるやはりピリッとしない。
付いているレンズの焦点距離において直感的にフレーミングして撮るのが自然体であり、
写真にも心が入る。
実際レンズは18-55とズームレンズではあるが、ほとんど端しか使わない。
18mmと55mmのふたつの焦点距離を切り替えて使っている感じ。
もっというとこのレンズで使うのはほとんど18mmワイド側ばかりである。
それなら18mm単焦点でいいよねってなるがこのワイドのパースが嫌なときがある。
そんな時はテレ端55mmを使う。
55mmで寄ったり引いたりとフレーミングする。
なのでこのレンズを着けて散策するときは18mmと55mmのふたつの絵をイメージしながら歩いている。
レンズ一本でふたつの焦点距離を得られるって、それはそれで十分便利ですよ。
なんならたまに35mmあたりもたまに使ったりしてさらに便利(笑)。
ズームリングにはそれを意識してか18、23、35、55と記されている。
個人的にここにクリック感を付けてもらえたらさらにうれしかったかも。
そんな個人的な使い勝手はさておき写りなんだが、
18mmワイド端なんてほんとすばらしい。
それこそXF18mm単焦点に負けないくらいに開放からシャープでよく写る。
さすがにズームなんで多少の歪曲はあるようだが、
デジタルで補正を入れているものの非常に自然で気持ちがいい。
テレ側の描写は遠景など開放ではややあまい気もするが近影などは、
F4の開放でいいボケが得られる。
さすがズームと言えどもX-Transセンサーに応えるだけのレンズ。
センサーよくても結局のところ写真はレンズである。
FUJIはよく作ったなと思う。
ズームでこれだけいいのが出てくるとなるとさらに期待したいのが
10-24mmの超広角ズーム。
これも10mm、24mm端しか使わないだろうが待ち遠しい。
今回の能登路はまたPHOTOLOGで少し。